TDIナイトロックスコース

TDIナイトロックスコースを開催しました。
一般的に、ナイトロックスとは、通常ダイビングで使用する空気(酸素約21%)よりも、酸素濃度を高めたもののことを言い、特に酸素濃度を30%~36%まで高めたものがよく使われており、エンリッチドエアやエンリッチ、EANと呼ばれることもあります。
酸素濃度を高めるとどういったメリットがあるのか、リスクはないのかといったことについて、学ぶことができるのが本コースです。

ナイトロックスのメリット
詳細はコースの中で説明しますが、主なメリットとしては以下のようなものがあります。

  • ボトムタイムの延長
    ダイビングでは、減圧停止不要限界(NDL)というものがあり、簡単に言うと「その水深にあと何分いても大丈夫か」というものを示すものです。
    例えば、U.S.Navyダイブテーブルに従えば、水深18mのNDLは60分ですが、EAN40(酸素濃度40%のナイトロックス)を使用した場合、NDLは163分と劇的に増加します!
  • 水面休息時間の短縮
    ダイビングでは、身体に窒素が取り込まれるため、ダイビングと次のダイビングの間には水面休息時間(ダイビングを終えて陸で過ごす時間)をとります。
    ①同様に、U.S.Navyダイブテーブルに従えば、通常の空気で水深18mで60分のダイビングをした場合、再度同じダイビングをしようと思うと、最小11時間は水面休息をとらなければなりません。
    一方、EAN40を使用した場合、極端にいうと水面休息の必要がなく、再度水深18mで60分ダイビングすることが可能です。

ナイトロックスは上記のようなメリットがあるため、1日に複数本潜る場合や、何日間も連続して潜る場合、ディープダイビングをする場合に特におすすめですが、使用するには、ナイトロックスダイバーとして認定されていること(Cカードを保有していること)が求められます。
また、上記のようなメリットがある一方、酸素濃度が高いことによるリスクもあるため、それをよく把握したうえで、使用することがとても大切です。

TDIナイトロックスコースは、一般的なナイトロックスコースより少し難易度が高いものとなっていますが、ナイトロックスの取り扱いをしっかりと学びたい方にとっては非常におすすめのコースとなっております。
当店東京ダイビングクラブでは、TDIナイトロックスコースを随時開催しておりますので、是非ご参加くださいませ。

TDIナイトロックスコース合格のM様、おめでとうございます!
是非今後ナイトロックスを存分にご活用いただければ嬉しいです。

投稿者プロフィール

中森 翔士
中森 翔士
2018年10月に東京ダイビングクラブを創設。
一般的なスポーツダイビングのインストラクター認定に加え、テクニカルダイビングのインストラクター認定を有する。
体験ダイビング、ファンダイビング、各種コース(テクニカルダイビングコース含む)等、幅広く担当。